絵を描くとき、何かしらの素材を探したり、参考にしながら描いている人がほとんどだと思います。
素材探しに時間を使うのはアマチュアや趣味で描いている人だけでなく、プロもそれなりに時間を使います。
むしろプロこそ素材探しに時間を使います。
ちなみに私は、絵を描いていない時間はいろんな作品を観たりしながら何か盗めるアイデアはないかと探したりもしますし、そうじゃない時間はピンタレストを眺めて気になったものをボードの保存したりしています。
これに時間を使えるのがプロだと思っているから。
絵師は刺激を受けないと描けない
絵を描いていると、常に何かしらの刺激を受けていることになります。
昔に見た漫画や小説、絵本などの紙媒体、アニメなどの映像作品、街の看板、ポスターなどなどです。
それらの刺激を受け、それを無意識に頭に保存していて、それをその都度引き出しながら描いていると思います。
これは、本人からしたら無意識だと思います。
が、必ず何かしらの刺激を受けているのは間違いありません。何かしらの刺激を受けないと、そもそもアイデアを思いつくこともできませんし、絵柄を定めることもできませんからね。
そんな影響を受けている作品たちですが、描き続けているとそのアイデアは枯渇していきますよね。
描きたいことがわからない、描きたいものが見つからないといったことが起こってしまうのは、アイデアが枯渇しているか素材探しに時間を使っていないからです。
火のない所に煙は立たぬ
といいますけど、絵師はまさにこれを体現しているんですよね。
絵師は描くことが全てではない、コレクターとしての素養も大事
絵師は絵を描くことが全てだと考えいる人も、もしかしたらいるかもしれません。
でもね、それは違うんですよ。
もちろん絵を描くことが仕事なので描きますけど、それ以上にコレクターでなければいけないんです。
何かしらの物をコレクションするっていうのとはちょっと違いますけど、素材をコレクションするっていうことです。
素材っていうのは、ポーズだけじゃなく、服、髪型、目、小物などのもの全般のことです。
絵師がコレクションするのは、自分が良いと思ったものだけです。
むやみやたらにコレクションするわけではありません。
自分の絵にとって大事だと思ったもの、エモいと思ったものなどを保存していきます。
好きなアニメのキャラクター画像だけ保存していてはいけません。そうじゃないものも保存していくことが大事なんです。
キャラクターを描きたい人でも背景を描くことはありますよね。背景じゃなくてもキャラクターの持っている道具とかを描くことはあると思います。
それらを色んな角度で映っているものを保存し、しっかりと観察したうえで絵柄に合うように落とし込んでいく、この過程が大事なんです。
素材収集に時間をかけれないと、絵師としては半人前だと私は思います。
観察眼を養う
ものを観察して、それを頭の中で理解するのってすごく難しいんですよね。
ものを多角的に見るって、すごく体力がいるんです。
少なくとも私は疲れます(笑)
私は昔から観察眼は鋭くて、それなりに特技として誇れるくらいものを見る目は高いです。
なので、テレビで流れているダンスを覚えるのも早かったですし、視覚情報から暗記する力もありました。
目で見た情報を頭の中に瞬時に焼き付けることができたので、瞬間記憶は得意でした。
そういうのが絵にも活かされていると思っています。
これはとくに訓練したりとかをしていたわけではありません。自然にできていました。
そもそも左利きの私は、お手本となる人が右手で行った行動を左手に頭の中で置き換えながら再現していたので、自然と鍛えられたのかもしれません。
最初は難しいと思いますので、まずはものを観察するときに声に出しながら見ると良いかもしれません。
「ここはこうなってるんだなぁ」とか「ここから角度がついて曲がっていて、ここに繋がっていて。。」とかね。
頭で考えると難しくても耳も同時に使いながら感じたことを言語化しながら進めると、理解が早くなるかもしれません。
素材を多く持っておくのが結局は絵師としては大事
何はともあれ、結論としては「素材は多く持っておくのが何よりも大事」ということです。
良い素材を持っていると、自分の作品も良いものになっていきます。
対して偏ってしまったり良くない素材を持っているとそれまでの作品になってしまいます。
良い作品を描いている人は、それだけいい素材をたくさん持っているということだと思います。
「絵を上達させるなら、絵を描いてはダメ」っていう言葉を聞くことがありますが、本当にそれだと思うんですよね。
まずは色んなものに触れること。そしてその上で吸収して自分の表現に落とし込むこと。
それが何よりも大事なんだと思います。
私ももっともっと努力したいですね。