ちびキャラを専門で描く私ですが、ちびキャラにも色んなパターンがありますよね。
例えば、陰影をしっかりと描きこんでキレイな形で作品にするのもあれば、できるだけ簡略化させて描く人もいます。
私はというと、簡略化させている部分とそうでない部分が両方あります。
ちびキャラを描く絵師さんによって違ってくると思いますが、私の中のちびキャラの定義を紹介しますね。
これからちびキャラを描く練習をするにしても、絵を描くことになれる意味でとっかかりにする人にも参考になればと思います。
ちびキャラの定義
私の中のちびキャラを描くときの定義は、以下になっています。
- 陰影は最低限だけ塗る
- 省略できる部分は省略する
- 足は場合によっては描かない(大体簡略化させて描いてない)
- 手は必要な時だけ描く
こんな感じです。
陰影は最低限だけ塗る
頭身の高い絵は、それなりに陰影をしっかりと描きこんで、奥行きやリアリティを足していきますよね。
でもちびキャラの場合は、そこまでする必要がないと思っています。
ちびキャラ自体がすでに簡略化されているのに、そこにリアリティを足しすぎてしまうと、それはちびキャラでなくてもよくなってしまいます。
また、簡略化に描きこみが入ってしまうので、バランスがおかしくなってしまうと思っています。
ちびキャラを練習するなら、普段講座で使われているような陰影表現はかなり抑えた方が良いでしょうね。
その方が可愛くなりますし、バランスもとりやすくなります。
省略できる部分は省略する
多少の描きこみをするのは絵の見栄えをアップするのには大事なことです。
ですが、ちびキャラの場合やりすぎると見栄えが上がるどころが下がることもあると思っています。
というのも、そもそもが省略箇所が多い描き方なので、要素を足しすぎると本来見せたい部分が霞んでしまい、結果的に何を一番際立たせたいのかがわからなくなってしまうのです。
なので私は、できるだけ線を増やさないように描いています。
無くても伝わるならない方がちびキャラの見栄えは良くなると思っているからです。
足は場合によっては描かない(大体簡略化させて描いてない)
足は、そこまで難しくはないですが、私は足先とかはほとんど描いてません。
結構ストンとした感じにしてます。
これはなくても伝わるからです。
ポーズの関係で必要なら多少は描きますけど、靴自体をあまり描かないので大体は省略してます。
私が足を省略するのは、ウエダハジメ先生の影響があります。
ウエダハジメ先生は、簡略化させた記号的な絵を描かれる方ですが、化物語等のED映像を観ていると足をあまりしっかりとは描いていません。
それでも魅力的な絵を描かれています。
それを観た時「足とかしっかりと描かなくても絵やキャラクターとして成立するんだなぁ」って思ったんです。
それからは、自分の絵を描いていても足とかをしっかりと描くことをやめました。
無くてもいいなら無い方が作画コストは下がりますし、魅力的な絵になればそれで問題ないんです。
手は必要な時だけ描く
正直手を描くの難しいですよね。。。
私はそこまで得意ではありません。ですが、模写して描けって言われたら一応描けます。
でもちびキャラに関しては、そこまで重要じゃないかもしれないと思っています。
ポーズによって必要であれば簡単には描きますが、そうじゃない時にはドラえもんとかアンパンマン的な手を描いています。
それでも十分だし、細かく描きこむと情報が増えてしまうと思っているからです。
アンパンマンの手がぐーになっているのは、アニメーターさんの作画工程を減らすためっていうのは有名は話ですが、それくらい手を描くのは大変なんです。
頭身の高い絵で手がぐーの状態なのは違和感がありますが、ちびキャラにおいてはそうでもありません。
むしろ可愛いとさえ思えるので、描かなくて済むなら私は描きません(笑)
ちびキャラでポーズを自由に描けるのは労力を100%ポーズに振らせることができるから
私がちびキャラでポーズを自由に描けるのは、必要以上に労力を使わないからです。
足の向きとか手の形とかを考え出すと、手が止まってしまってポーズがうまく描けません。
でもそれらを脳から排除することで、純粋にポーズにだけ神経を使うことができるので、自由に動かすことができるんです。
ポーズさえしっかりとできていれば、見てくれる人が勝手に脳内で描いてない部分を補完してくれるので、そこに任せればOK。
そうやって描いてるからこそ私は自由に絵が描けています。そしてポーズを描くのが得意になりました。
ちびキャラは思いっきりデフォルメに振ると上手くいく
頭身の高いキャラクターは、デフォルメしすぎると下手に見えてしまいます。
ちびキャラは思いっきりデフォルメに振ることでむしろうまく見えて、可愛く見えます。
頭身の高いキャラクターを描くなら簡略化させるのはよくないですが、ちびキャラを描くなら要素は削っていきましょう!
そうすることでうまくいくことが多いです。私も削れるだけ削った結果上手く行ったタイプです。
簡略化させずに手足をしっかりと描いたちびキャラが悪いというわけではありません。それはそれで可愛いのでそっちを目指してもOKです。
あくまで私はなくても伝わるからなくしたっていうだけです。その方が自由になれたから。
立体感は多少無視
絵に立体感を持たせるのにちびキャラを使うのは、若干無理があります。
ちびキャラ自体がわりと平面的になりやすいからです。
太もものを丸みを帯びたように描いてもどうしても平面的に見えてしまいます。
立体感とちびキャラは相反するんじゃないかと思っています。
なので、ちびキャラを描くなら立体感は多少無視してもいいでしょう。むしろ平面的に描いた方が可愛くなるんじゃないかと思います。
そもそも人間を描くのに立体感を出すのって、ものを描くよりも難しいですしね。
平面的な絵を楽しむっていう方向にシフトした方が楽になるかもしれません。
奥行きは陰影とかを大きめに描くことで大体は表現できますので、それでよしとしましょう(笑)
最悪、ラフスケッチみたいな絵でも魅力的なこともあるので、それを極めるのもいいかもしれません。
できないことに悩むよりできることで最大限よく見せる方法を探った方が楽しいじゃないですか(笑)
最後に
自分の中に明確なルールがあれば、迷わずに描けるっていう話は前にも記事で書きました。
私のちびキャラを描くときの定義は、このルールの中にのっとってます。
なので私は、今絵を描くのに苦しんでいません。逆を言えば成長がないようにも思えますけど、そんなことはないんです。
1年前の絵と今年の絵は全然違いますし、2年前と今年の絵は180度違っています。
確実に成長していますし、技法は必要な時に取り入れています。
あくまで自分の中にあるものを表現するのに必要だと判断したら、その時に摂取しただけです。
でも言えるのは、描かないと決めたものに関しては神経を使わずに済んでいるっていうことです。
その分ポーズを描くのが得意になったわけですから、断捨離から見えてきたものは今の私には必要だったということです。
ポーズを描くのが得意だったのを活かして、LINEスタンプも作っています。
ちびキャラでできるポーズを最大気活かして作っているので、良かったら覗いてみてくださいね。
必要だと思ったものを貪欲に摂取して、そうでもないものは今は摂取しない。全部摂取しようとすると胃もたれしてしまいます。
大事なのは「今一番欲しいものを見極めることと、いらないものは排除すること」です。
私のちびキャラの定義は、これをもとに決めています。
是非お試しあれ。
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