絵を描くうえで魅せ方は非常に大事になります。
魅せ方を失敗すると、どんなにキレイな絵であっても魅力的にはなりません。
今イラストレーター志望の方の多くはキャラクター絵師だと思います。
立ち絵を描かれる方がやっぱりまだまだ多い印象です。
その中でも、キャラクターと背景がしっかりと描かれている絵も少しずつですが多くなってきた印象もあります。
そこで大事になるのが「キャラを引き立たせるのか、背景を引き立たせるのか」です。
この2つの選択をミスってしまうと、最初に書いたように魅力的にはなりにくくなります。
キャラと背景、どっちが主役になるのか
絵描きとして仕事をするとき、背景ありの絵を描くのにどっちを主役にするのかで描きこみ方が大きく変わっていきます。
キャラクターを主役にするなら背景は少し抑えないと主張がぶつかってしまいます。
対して背景を主役にするときにキャラクターを描きこみすぎてしまうと、それはそれで主張がぶつかってしまいます。
どっちを見せたいかで描き方が変わってくるのです。
キャラクターを引き立たせるなら
キャラクターを引き立たせるときには、キャラクターの密度を上げていく必要があります。
キャラを描くうえで大事な目をこれでもかというくらいに描きこんでみたり、髪の毛にグラデーションをかけて存在感をアップさせたり。
キャラクターをしっかりと描きこむのと反対に、背景は描き飛ばしをしたりして密度をそこまで上げないように、でもキャラクターと合わせた時にうかないように描きこむ必要があります。
また、構図もキャラクターが引き立つように三分割法やレイルマン構図などを用います。
黄金螺旋構図を使用してもいいでしょうね。私はわりと黄金螺旋構図を使いがちです(笑)
背景を引き立たせるなら
背景を引き立たせるなら、背景の描きこみを多くしていく必要があります。
厚塗りでもいいですし、アニメ塗りでも背景が活きるようにする必要があります。
対してキャラクターの密度は少し下げてあげる必要があります。
背景のリアリティを持たせているのにキャラクターが引き立つことをしてしまうと、どっちつかずになってしまうのでおすすめしません。
キャラクターの情報量はしっかりと担保しつつも、背景を際立たせるのが大事になります。
背景が際立つ構図は、キャラクターを真ん中にどーんと持ってこないようなものです。
黄金螺旋構図を使ったとしても、キャラクターを小さめに配置し、背景の面積を広くしてあげると良いでしょうね。
私はどっちを目指したいのか
じゃあ私が、キャラと背景、どっちを目立たせたいのかというと「キャラ」です。
ビターちゃんというキャラクターはその背景の中にいてこそ輝くので、背景は場所の説明をするものとして捉えている部分があります。
絵本は、一枚絵とは少し違い「ストーリーを視覚的に説明するものとしての絵」という使い方が一般的だと考えています。
その為、ストーリーが伝わるように絵を描かないといけません。
必然的にキャラクターをメインにした方がいいんですよね。
ビターちゃんの絵本を描くとき、最近はビターちゃんの陰影はしっかりめに描いていますが、背景はそこまで陰影の表現を大げさにはつけていません。
ハイライト等の光で白飛びするような部分は描きこんだり、線画がない状態での区別がつくような陰影表現はやっています。
でもキャラクターがその絵の中で浮かないように配慮をしています。
どっちを目指すかというよりも描きやすい方でいいと思ってる
じゃあどっちを描けばいいのかってことですが、描きやすい方でいいと思っています。
戦略的に売れるようになろうとしたらキャラ絵よりも背景の方が人が少ない分売れやすくはなるのは確実です。
キャラ絵のイラストレーターは腐るほどいます。今も日々プロが生まれているといってもいいでしょう。
でも背景を描くイラストレーターはそこまで多くはありません。むしろ専属で描いてる人はかなり少ないでしょう。
キャラ、背景だけでなく、もっと少なくてニッチに行くなら食べ物や飲み物の絵を描くとかですかね。
ここまで行けばほぼ独占です。
人があまり描かないようなものを描けばそれだけ売れやすくなりますが、無理に描く必要もないと思います。
私の場合、キャラ絵ではありつつも2頭身をメインに描くという少し少ないながらも確実にいる分野にいます。
プラスで最近は主線がない絵を描いているので、より狭まったところにいます。
そして「絵本」という分野にいます。
どんどんと明確にしていった結果、今ここにいます。
闘えるフィールドに進んでいます。
ですが、苦手なものだったり描けないものに関して無理に克服しようとは思っていません。
得意なところから描き続けていき、結果的に苦手なものに活かせる部分を見つけてから再チャレンジしています。
なので、無理に克服しようと思わなくても大丈夫です。時間が少しづつ解決してくれます。得意なものを描き続けるだけでも。
描いていくうちに目指したいものを見つけいってくださいね。
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